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工具との始めての出会いを自覚している人って、おそらく世の中にはそんなにいないんではないでしょうか?
それはごくごく当然のように物心がついたときから自分の身の回りに空気のように存在していますから・・。
普通
、モノにハマルっていうのは出会ったその瞬間にちょっとしたビビっていう感覚があって、『こりゃあ、ちょっと参ったなあ・・。うーーん。気になっちゃうなあ』っていうのがあってハマルんだけど、工具っていうのはあんまりにも一般
的過ぎて、世の中のほとんどの人は工具にハマルっていう意味がわからないのではないかと思います。
でも、実際にこういうHPが存在していて、毎日沢山の方がうちのHPをチェックしてくださっているわけで、なんで工具なんだろうっていうのが普通一般的なんですね。
そこで、ここは初級編ですから・・・・・・・。
通販生活を楽しむY子さん。今回も、なんとなくおしゃれな北欧風の家具にちょっと心をくすぐられて買ってしまった。商品納入を待つこと5日・・。待望の北欧風家具は無事納品された。玄関は大きな箱で一杯だ。
早速組み立てに入る。なぜか、組み立てにはドライバーが必要なのに組み立てキットの中にはドライバーはない。そこで、以前480円でホームセンターにて購入したドライバーセットからプラスのドライバーを抜き出して早速組み立てにトライ!
ふううん・・。北欧風なのになぜか作りは東南アジア風。
さすが8800円!!
こんなもんかあ・・。仕方なくグリグリ気合を入れてドライバーを回す・・。回せば回すほどドライバーはビスからイヤイヤするように離れていく・・・・。
これは、ビスに掘ってあるプラスの溝とドライバーの十字の角度、形状の精度がいい加減であることによってより顕著に起こるカムアウトという症状なんです。(カムアウトという現象は力学的に発生するものですが、上記のような作りの良くない工具では、その症状が顕著に出てしまいます)
そのうえビスをよおく見てみるとビスには明らかにドライバーの先端が剥げ落ちたと思われる銀色のカスのようなものがくっついている。これでは完全にダメだあ・・。私のようなあんまり物事に深くこだわらない人間はそうかあ。そんなモンだよなあと、諦めつつドライバーのお尻をぐっとビスに押し込んで必死で回してしまいます。
でもね、これが8800円の北欧風アジアンテイスト家具だから多少の我慢も出来ますが、あなたの大事な命を守る車やバイクのビスだったら・・・。適当に締めておいて、緩んでも仕方ないかあって訳にはいかないですよねえ。
それだけじゃない。例えばあなたの大事なアンティクや、パソコン、想いでの品などなどビスがべろべろになっちゃあ悲しいですよね。
でも、だからって、イイ工具使うとこんな事ってないの?本当にそんなにイイの?
いいんです!!!!
例えば、この右写真のドライバー。
時計をはじめとする世界の精密機械製造産業を長い間引っ張ってきたスイスには、PBボーマンという超一流のドライバーメーカーがあります。このメーカーが作るドライバーはその先端の精度は一級品で、ドライバーにマグネットがついていなくても回したビスはドライバーに吸い付いて来る。これはドライバー先端の強度、精度が一級品であることの証なんです。
もちろんドライバー先端にメッキが施してあって、ビスを回すとこのメッキがパリパリ剥げ落ちるなんていう事はない。ミクロン単位の精度にこだわるメーカーではドライバーの先端には塗装、メッキなんていうものは決してくっつけたりはしないのだ・・。
と、いうように世界の一級品といわれる工具というものはその一見単純であるように見える形状の中に、数々の経験と知識を凝縮し、その工具を使ったその瞬間にいままでの工具がお粗末(失礼)であればあるほど、その良さを体感できるほどの
『ビビ』
があるのである。
こうして、一度イイ工具というものを手にしたその瞬間から工具の持つその機能美、歴史、文化、なんていうものや、その工具の背景まで考えてしまったりすると、これはもう、持っていることの誇りと見栄と、使ったときに感じる快感と、考古学的見地から発する深遠なる興味とに溢れかえってしまう訳です。
気が付くと飲み屋で熱く工具を語る私がいる訳で・・・。
工具を携帯のストラップと一緒にくっつけている私がいる訳で・・。
車のキーに工具のグリップ付けている私がいる訳で・・・。
愛車のリアに工具メーカーのステッカー貼っている私がいる訳で・・・。
GEARのイベントで限定品狙いで徹夜している私がいる訳で・・・。
嗚呼・・・。こんなはずじゃあなかったのにって思ったときにはもうそこは、
工具のワンダーランド。
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